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ペインクリニック内科
病気が引き起こすさまざまな痛みを緩和・治療するセクションです。この場合の「痛み」というのは、手術などで生じる一時的な痛みではなく、慢性的、あるいは断続的に生じる「疼痛」のことです。一時的な痛みは「麻酔科」でコントロールしますが、慢性的な痛みは「ペインクリニック内科」で治療します。そのため、ペインクリニック内科は別名「疼痛専門外来」とも呼ばれています。
「痛み」の治療
人が生きていることを証明するためには体温、脈拍、血圧、呼吸のバイタルサイン(Vital Signs)を診ますが、これに「痛み」を加えて、患者さんを評価できるように義務づけられました。それほど「生きている」ことと「痛みを感じること」は密接につながっています。また、痛みのためにほかの4つのバイタルサインが変動します。しかし、慢性的に痛みを抱えていたのでは、生きていくことが苦痛になってしまいます。そこで、さまざまな方法で痛みの原因を探り、その痛みの原因に合った治療方法で痛みをコントロールします。腰痛や神経痛など、多くの痛みには「神経ブロック」を行います。これは痛みの原因となっている神経部分に局所麻酔薬と抗炎症剤やホルモン剤などをごく細い針で注射するもので、痛みを軽くするだけでなく、腫れや筋肉の緊張をやわらげ、血液の循環をよくして、痛みの原因そのものを取り去るようにします。このほか、理学療法やリハビリテーション、漢方や鍼治療などの東洋医学、心因性の痛みに対しては心理療法なども取り入れて痛みに対処します。
前立腺がんの特徴
前立腺に発生したがんは、前立腺がんと呼ばれています。前立腺がんは最近、著しく増加しており、過去30年で患者数・死亡者数とも約10倍になっています。これは日本人の食生活の欧米化(特に高たんぱく、高脂肪食の摂取)や平均寿命が大幅に伸びたこと、診療技術の進化によって前立腺がんが発見しやすくなったことも一因と考えられます。前立腺がんは一般的に、高齢者の疾患と考えられています。患者さんの90%以上は60歳以上の方です。また、前立腺がんは進行が比較的緩やかなことが特徴とされていますが、最近は比較的若年の40~50歳代の方でも、まれに発病することがあります。しかも、若い人が発病した場合は、しばしば急速に進行することもあり、一概に前立腺がんを「穏やかながん」とは決め付けられません。
前立腺がんが進行すると、隣の臓器である膀胱や直腸まで広がるばかりでなく、リンパ節や骨、ときには肺や肝臓などの臓器に転移することがあります。
「痛み」を我慢してはいけない
「痛み」は身体の悲鳴です。時には心の悲鳴が「痛み」となって現れることもあります。どのような痛みであっても、我慢したり放置したりすることは百害あって一利なしです。 痛みが軽いうちに専門医に診てもらい、すっかり治してしまいましょう。 ペインクリニックはそのためにあるのですから、ぜひお気軽に受診してください。
担当医師(非常勤)
伊藤 樹史(いとう たつし)
東京医科大学名誉教授、日本麻酔学会専門医、日本ペインクリニック学会専門医、日本東洋医学会専門医・指導医