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320列 エリアディテクターCT

X線CT検査でどのようなことが分かるのですか?

CTはコンピュータ断層撮影装置(Computed Tomography)のことです。広い意味ではMRI(磁気共鳴画像診断装置)やPET(陽電子断層撮影装置)などもコンピュータを使用して診断画像を得ますので、CTはこれらの総称ということになります。
X線CTで撮影することにより、組織の異常や骨の形態異常、脳内出血の様子など全身の状態がよくわかります。

  • 頭部CT
    脳梗塞、脳出血、脳腫瘍などを診断します。
  • 頚部CT
    二次性副甲状腺腫大などを診断します。
  • 胸部CT
    肺炎や肺がんなどを診断します。
  • 腹部CT
    肝臓や胆のう、膵臓、腎臓などの腫瘍や消化管穿孔、腸閉塞などを診断します。
  • 心臓CT
    狭心症や心筋梗塞などの心疾患を診断します。
  • 非イオン性ヨード造影剤を血管内に注射して撮影する造影CTでは、組織の状態や血管の様子などを詳しく調べることができます。

320列 エリアディテクターCT、Aquilion ONE

どのように検査をするのですか?

まず、水平に移動する検査台に横になっていただきます。 回転する照射装置の中を検査台が移動することによって身体の内部を克明に撮影します。
当院では2017年9月に、検出器が複数になった最新の320列 エリアディテクターCTを導入しました。画質が格段に向上し、撮影時間が大幅に短縮され、患者さんの息止め時間や被ばくも大幅に低減されました。

動く臓器も撮影できるのですか?

常に動いている心臓や広範囲な下肢動静脈血管などの撮影も可能となっています。また、これまで10秒ほどの息止めを必要とした胸部や腹部などの撮影も、数秒の息止めで撮影を終了することができるようになりました。したがって、高齢の患者さんや重篤な疾患を抱えている患者さんにとっても、極めて負担の少ない検査となっています。

このCTはどのようなところに特徴があるのですか?

  • 心臓の冠動脈造影検査

    狭心症や心筋梗塞など、冠動脈の診断には心臓カテーテル検査が欠かせません。心臓カテーテル検査は動脈に針を刺して行うため、患者さんの負担も多くなります。しかし、320列 エリアディテクターCTによる心臓冠動脈の撮影では、静脈に針を刺して行うため、患者さんの負担が少なくなりました。さらに、心臓を立体的に表示したり、冠動脈をさまざまな角度から解析したりできるほか、画像解析処理が格段に早くなっていますので、診断の精度向上とスピードアップに役立っています。

  • 下肢静脈血管検査

    下肢静脈瘤の診断には、下肢静脈血管造影検査が行われていますが、320列 エリアディテクターCTの導入により、造影剤を使用せず、より短時間で下肢全体の静脈血管を撮影できるようになりました。また、血管の横断面の画像だけでなく、血管全体の状態を立体的な3D画像で作成し、表在静脈の走行や拡張の程度、穿通枝の同定、大・小伏在静脈の深部静脈への合流部の評価などを立体的に評価し、手術の適応や手術方法を検討します。

  • 腎臓容積測定

    多発性のう胞腎の容積を、造影剤を使用しないで測定しています。
    多発性のう胞腎において、腎臓の容積が大きくなれば腎機能が低くなる傾向があります。
    また、腎臓の糸球体濾過量(GFR)の低下に先行して総腎臓容積が大きくなると言われています。そのため、総腎臓容積を測定することはGFR低下の予測因子になっています。

  • 肺気腫(COPD)解析

    胸部CT検査で得られたボリュームデータを利用してCOPD解析を行っています。
    肺野から低吸収領域を鑑別して肺と肺気腫の面積・体積を計算して解析を行っています。

どのような患者さんを対象に検査をするのですか?

CTは心臓、肺、骨など、身体のさまざまな疾患の状態を幅広く診るのに使用されています。慢性腎不全の患者さんを多く治療する当院では、CTによる血管撮影なども行っています。特に、320列 エリアディテクターCTでは、微細な血管の狭窄まで描出することが可能になっていますので、透析治療で合併症を抱えた患者さんの血管検査に威力を発揮しています。
320列 エリアディテクターCTは、画像データの精度が向上しただけでなく、検査スピードが格段にアップしていますので、患者さんの身体的負担を大きく軽減することに役立っています。