No.04「光彩」

東葛クリニック松戸の待合室ホールには、木と銅に金箔を貼った作品が飾られています。羽根と柱をモチーフにした、静謐感のただよう作品です。作者は、東京芸術大学美術学部彫刻科助教授(2005年、教授に就任)の深井 隆さんです。


深井さんは、椅子や羽根、りんご、柱、ウマ、本などをモチーフにして、ヨーロッパの古典の世界を思い起こさせるような作品を創っており、日本の木彫界にあって、最も活躍されている新しい世代の作家です。
この作品の場合は、長方形の柱の中に2カ所、斜めに切られた節があり、その断面が正方形になっています。そして、3分ごとにそれぞれが90度回転して止まり、1カ所で4ポーズ、もう1カ所で4ポーズの変化を見せます。全部で16ポーズの形が生まれることになり、まことに豊かな表情を見せます。


東葛クリニック松戸に置かれている作品「光彩」もその一連の作品で、この病院のために特別に制作されました。
病院という特殊な空間にあって、やわらかい木の肌あいと物静かな形、明るい金色が、心を癒してくれているようです。


作品解説:
彫刻家望月 菊麿