3DO検査装置
3DO検査とはどのような検査ですか?
3DO検査は当院の創傷ケアセンターやチーム医療のフットケアチームなどで行われる歩行検査の一つです。
3DOは「3次元オーソティクス(3-Dimentional Orthotics)」の略で、オーソティクスは「形を整える」という意味から、生体力学に基づいて一人ひとりの身体の構造に合わせてつくられる靴の中敷(インソール)を指します。
3DO検査の結果は、必要に応じて、自分の足に合わせた靴や中敷をつくることに活用されます。自分に合った靴や中敷を使うことで、足の疲労感を軽減したり、足にできる傷を予防したりすることができます。
当院ではこの検査を、足の傷の早期発見や予防のために行っています。
3DO検査でどのようなことが分かるのですか?
3DO検査は、まっすぐに立ったときの重心の位置や歩行時の足圧の分布、あるいは歩いているときの足にかかる圧力の変化のほか、全身のバランスや歩行パターンの特徴なども調べます。これらのデータを調べることによって歩き方のクセを解明し、足にマメやタコができやすい方は、そのマメやタコがなぜできるのか原因を探ります。
どのような患者さんが検査を受けるのですか?
この検査は、末梢神経傷害によって手足の感覚が鈍くなり、足に傷ができやすくなる糖尿病の方、あるいは足に傷ができるとなかなか治りにくくなる閉塞性動脈硬化症(ASO)の方などが対象となっています。
検査はどのような手順で行われるのですか?
  • まず、専用のメジャーで足のサイズを測ります。
  • 次に、まっすぐに立った時の足の状態を測定します。
  • 最後に、歩いている時の足の状態を測定します。
検査にかかる時間は30分程度です。
一人で歩くことが難しい場合でも、補助を受けながら測定することができます。
足の傷の放置は禁物
足に傷ができた場合「放っておいてもそのうち治るよ」などと軽く考えておられる方はいらっしゃいませんか?
糖尿病や動脈硬化症が原因で足に傷ができた場合、最初は小さな傷でもなかなか治りにくく、そのまま放置しておくとやがてそこから足が壊疽(えそ)になることがあります。少しでもおかしいと感じたら、この検査で早めに自分の足の状態を知っていただき、足に傷ができないように予防しておきましょう。